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「中岡博士のちょこっとエコ」

#7 間接分を減らそう!/不要なもの買わないで

2012年8月28日掲載(陸奥新報


 私たちは生活をするために、多くの「もの」を購入します。この「もの」が作られてから処分されるまでに費やしたエネルギーを、間接エネルギーと言います。すなわち、衣食住をはじめ暮らしの中でお金を支払う全ての出来事は、何らかのエネルギーが使われ、二酸化炭素が排出されているということです。
 例えばジーンズを一本買ったとします。このジーンズが店頭に並ぶまでに、どんなエネルギーが使われたでしょうか。布が仕上がるまでに木綿の生産、製糸、織布、染色が必要です。裁断、縫製し、商店では陳列。さらに全ての段階で輸送にエネルギーが使われています。このほかジッパーやボタン、縫うための糸の生産にも多くのエネルギーが使われています。
 コンビニエンスストアでハンバーグ弁当を買い、温めてもらったとします。この場合、自宅での直接エネルギー(電気、ガス等)はゼロです。しかし、ハンバーグを作るために原材料となる牛や豚を育てる建物、排せつ物処理、餌を栽培する農場や肥料、水、さらに食肉加工場が必要です。それぞれの段階で電気、ガス、石油のエネルギーが使われています。
 米を生産し、付け合わせの食材を作るためにも、また、ご飯や付け合わせを作り弁当にする工場、容器工場、そして工場からコンビニへの輸送、店内での陳列、弁当の加熱、レジ袋の製造…とエネルギーは消費されます。
 また、売れ残ったり、使われた後はごみとして処分されますが、そのためもエネルギーが必要です。
 こうして考えると、商品一つ一つのライフサイクルで、さまざまな工程に多くのエネルギーが使われていることが分かります。

「中岡博士のちょこっとエコ」家庭でできる省エネはじめ
 省エネを進める上では、目に見える直接エネルギーの節約ばかりでなく、間接エネルギーの削減が大事であることをお分かりいただけたと思います。
 間接エネルギー削減のポイントは「不要なものを買わない」、そして「買ってしまったら、とことん使い切る」。この2点に尽きます。
 
(エコット政策研究センター代表・中岡章、千葉県在住)
 
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